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根管治療中の激痛で眠れないときの対処法

一般歯科治療 根管治療中の激痛で眠れないときの対処法 みんなの歯科navi

根管治療の途中で、夜になって激しい痛みに襲われる。横になると拍動するように響き、鎮痛薬を飲んでも効いている実感がない――治療中でもっともつらい場面です。歯科医院が閉まっている時間帯だと、朝までどう過ごせばよいのかも分かりません。

この記事では、なぜ夜に痛みが強くなるのかという理由から、今すぐできる応急処置、絶対に避けるべき行動、市販薬の使い方、そして翌日以降の受診の進め方までを整理します。応急処置はあくまで時間をしのぐためのもので、原因を取り除くには受診が必要という前提でお読みください。

今すぐできること・避けること
  • できること……頬の外側を冷やす/頭を高くして休む/鎮痛薬を用法どおりに使う/患部側で噛まない
  • 避けること……患部を温める(入浴・飲酒・激しい運動)/自分で穴を開ける・つつく/患部を強くうがいする
  • 腫れが広がる・口が開かない・飲み込みにくい・発熱がある場合は、夜間でも救急の対象

なぜ夜になると痛みが強くなるのか

夜間に歯の痛みが強まるのには理由があります。ひとつは体勢です。横になると頭部の血流量が増え、炎症を起こしている部分の内圧が高まります。歯の内部や根の先は硬い組織に囲まれていて逃げ場がないため、わずかな圧の上昇が強い痛みとして感じられます。

もうひとつは気を紛らわすものがないことです。日中は仕事や家事で意識が分散しますが、夜は痛みだけに注意が向きます。加えて、自律神経の働きの変化も痛みの感じ方に影響します。つまり夜の痛みは「悪化した」だけでなく「感じ取りやすい状況が重なっている」場合もあるということです。

ただし、根管治療中に強い痛みが出る背景には、根の先で急性の炎症が起きている、内部に膿がたまって圧が高まっているといった実際の原因があることも多く、単なる気のせいではありません。膿がたまった場合の処置については根管治療の「膿を出す」処置とは?期間と臭いの理由で解説しています。

今夜できる応急処置

原因を取り除くことはできませんが、痛みを和らげて朝までしのぐ方法はあります。

方法やり方理由
頬の外から冷やす保冷剤をタオルで包み、痛む側の頬に当てる。10〜15分あてたら休む血流を抑えて内圧の上昇を和らげるため
頭を高くして休む枕を重ねる、上体を起こし気味にする頭部の血流量が増えるのを防ぐため
鎮痛薬を使う処方薬があればそれを優先し、用法・用量を守る痛みの伝達を抑えるため
患部側で噛まない食事は反対側で。硬いもの・熱いものは避ける刺激で炎症が強まるのを防ぐため
口の中を清潔に保つやさしく歯みがきを続け、患部周囲は無理をしない汚れが残ると炎症が長引くため
夜間にできる応急処置(原因の治療にはなりません)

氷を直接あてる、長時間冷やし続けるのは避けてください。皮膚を傷めるうえ、冷やしすぎるとかえって痛みを感じることがあります。冷たいタオルや保冷剤を布で包み、時間を区切って使うのが基本です。

やってはいけないこと

痛みを早く止めたい一心で行った対処が、かえって症状を悪化させることがあります。

  • 入浴・飲酒・激しい運動……いずれも血流を増やし、内圧が高まって痛みが強くなります。痛みが強い日はシャワーで済ませてください。
  • 自分で仮の蓋を外す、穴をつつく……細菌が入り込み、状態を悪化させます。爪楊枝や針で触るのは厳禁です。
  • 患部を強くうがいする……治りかけの組織を乱すことがあります。うがいはやさしく。
  • 痛む歯で噛んで様子を見る……歯根膜の炎症を悪化させます。
  • 鎮痛薬を規定より多く飲む……効果は上がらず、副作用のリスクだけが上がります。
  • 痛みが引いたからと受診をやめる……痛みが消えるのは治ったからとは限りません。

鎮痛薬の使い方

治療中に痛みが出ることを見越して、鎮痛薬が処方されている場合があります。まずは手元の処方薬を確認し、指示された用法・用量で使ってください。処方がない場合、市販の解熱鎮痛薬を用いること自体は可能ですが、次の点に注意が必要です。

  • 指定された服用間隔を必ず守る(早めに追加しても効果は強まりません)
  • 痛みが強くなりきる前に飲むほうが効きやすい
  • 空腹時を避ける(胃への負担を減らすため)
  • 持病・妊娠中・授乳中・服用中の薬がある場合は、自己判断せず薬剤師に相談する
  • 効かないからと種類を重ねて飲まない

鎮痛薬が効かないほどの痛みは、それ自体が受診の必要性を示すサインです。我慢して朝を待つのではなく、次項の基準にあてはまるなら夜間の受診を検討してください。

夜間でも受診したほうがよい状態

次の症状がある場合は、朝まで待たず、夜間・休日診療の窓口に相談してください。歯の痛みそのものよりも、感染が広がっているサインが問題になります。

  • 頬や顎の下、目の周りまで腫れが広がっている
  • 口が指2本分も開かない
  • ものを飲み込むときに痛む、息苦しさがある
  • 38度以上の発熱、強い倦怠感がある
  • 鎮痛薬をのんでもまったく効かず、眠れない

お住まいの自治体には休日夜間の歯科診療所や、電話相談の窓口が設けられていることが多くあります。夜間救急にかかる前の準備や受診の判断については急な歯痛で夜間救急に行く前にできる応急処置で詳しく解説しています。

翌日以降の進め方

朝になったら、次の予約を待たずに治療中の医院へ連絡してください。「治療中の歯が夜に激しく痛んだ」と伝えれば、多くの場合は当日中の対応を検討してもらえます。連絡の際は、次の情報をまとめておくとスムーズです。

  • いつから痛み出したか(処置の何時間後か)
  • 痛みの種類(噛むと痛い・何もしなくても痛い・押すと痛い)
  • 腫れや発熱の有無
  • 飲んだ薬と、効いたかどうか
  • 仮の蓋が外れていないか

受診では、内部にたまった圧を逃がす処置や、消毒薬の入れ替え、抗菌薬の処方などが検討されます。痛みが強いからといって治療が失敗したとは限りません。治療後の痛みの一般的な経過は根管治療後のズキズキはいつまで続く?受診の目安をご覧ください。

まとめ

夜間の激しい痛みは、体勢による内圧の上昇と、根の先の急性炎症が重なって起こることが多くあります。冷やす・頭を高くする・薬を用法どおり使う・患部側で噛まないという対応で朝までをしのぎ、翌日に必ず連絡してください。温める行為と、自分で患部をいじる行為は避けてください。

腫れが広がる、口が開かない、飲み込みにくい、高熱があるといった場合は、夜間でも受診の対象です。根管治療の全体像は根管治療とは?治療の流れ・回数・費用・痛みまで徹底解説で解説しています。近くの相談先はエリアから歯科医院を探すから探せます。

よくある質問

Q
痛むところを温めるのは効果がありますか?
A

逆効果になることが多いため避けてください。温めると血流が増え、炎症部分の内圧が高まって痛みが強くなります。入浴・飲酒・激しい運動も同じ理由で控え、痛みが強い日はシャワーで済ませるのが無難です。

Q
鎮痛薬が効かないときはどうすればよいですか?
A

規定より多く飲む、種類を重ねて飲むことは避けてください。効果が上がらないばかりか副作用のリスクが高まります。薬が効かないほどの痛みは受診の必要性を示すサインなので、夜間・休日診療の窓口に相談するか、翌朝すぐに医院へ連絡してください。

Q
治療した歯が痛むのは、治療がうまくいっていないからですか?
A

必ずしもそうではありません。処置の刺激で根の先の組織が一時的に炎症を起こすことは珍しくなく、多くは数日で軽快します。ただし痛みが日ごとに強くなる、腫れをともなう場合は別の対応が必要になるため、経過を伝えて相談してください。

Q
夜間救急に行くべきかどうかの基準はありますか?
A

腫れが顎の下や目の周りまで広がる、口が指2本分開かない、飲み込むときに痛む、息苦しい、38度以上の発熱があるといった場合は夜間でも相談してください。痛みだけであれば翌朝の連絡で対応できることが多いですが、判断に迷う場合は自治体の救急相談窓口を利用する方法もあります。

Q
痛みが自然におさまったら受診しなくてよいですか?
A

受診してください。痛みが消えるのは治ったからとは限らず、内部の圧が抜けただけということもあります。治療は途中の状態なので、そのまま放置すると再感染から抜歯につながることがあります。予定どおりの通院を続けてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療方針を示すものではありません。応急処置は症状を一時的に和らげるためのもので、治療の代わりにはなりません。気になる症状がある場合は、必ず歯科医院で相談・受診してください。

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