医院の方へ 歯科医院を探す
一般歯科治療

根管治療後のズキズキはいつまで続く?受診の目安

一般歯科治療 根管治療後のズキズキはいつまで続く?受診の目安 みんなの歯科navi

根の治療を受けた日の夜、麻酔が切れたころからズキズキと痛み出した――根管治療では珍しくない経過です。治療して楽になるはずなのに痛みが出ると、「失敗したのではないか」「悪化したのではないか」と不安になります。

結論から言えば、処置後に一時的な痛みが出ること自体は多くの場合、想定の範囲内です。ただし、痛みの種類と経過によっては受診が必要なケースもあります。この記事では、痛みが出る仕組み、通常の経過の目安、噛むと痛い場合と押すと痛い場合の違い、そしてすぐに受診すべきサインを整理します。

この記事の要点
  • 処置後の痛みは数日でおさまっていくのが一般的な経過
  • ピークは処置当日から翌日で、そこから徐々に軽くなるかどうかが判断の目安
  • 腫れ・発熱・眠れないほどの痛みがある場合は、経過観察せず連絡する
  • 仮の蓋が取れた・欠けた場合も早めの受診が必要

なぜ治療後に痛みが出るのか

根管治療では、細い器具で根の中を清掃し、薬液で洗浄します。この操作は根の先端付近まで及ぶため、その先にある歯根膜(歯と骨をつなぐ組織)が一時的に刺激を受けます。歯根膜には知覚があり、炎症が起きると噛んだときに響くという形で痛みが出ます。

また、根の中に残っていた細菌や炎症性の物質が処置によって動くことで、一時的に症状が強くなることもあります。歯髄そのものを取り除いた後でも痛みを感じるのは、痛みの発生源が歯の内部から根の周囲の組織に移っているためです。「神経を取ったのに痛い」という疑問の答えはここにあります。

痛みのタイプ考えられる背景目安となる経過
噛むと響く・浮いた感じ根の先の歯根膜が一時的に炎症を起こしている数日で軽快することが多い
じんわりした鈍い痛み処置による刺激への反応2〜3日でおさまることが多い
拍動するような強い痛み内部の圧が高まっている、感染が強い受診が必要
腫れをともなう痛み根の先で炎症が急性化している早めに受診が必要
被せ物の装着後の違和感噛み合わせが高い調整で改善することが多い
治療後の痛みのタイプと目安(経過には個人差があります)

通常の経過はどのくらいで軽快するか

一般的には、処置当日から翌日にかけて痛みがもっとも強く、そこから徐々に軽くなっていきます。多くは数日、長くても1週間程度で気にならなくなる範囲に落ち着きます。重要なのは絶対的な痛みの強さより、日を追うごとに軽くなっているかどうかという方向性です。

図解 治療後の痛みの経過と判断の目安 治療後の痛みの経過 強い なし 当日 2日目 3〜4日目 1週間後 軽くなっていく=通常の経過 変わらない・強くなる=要受診
痛みの強さそのものより、日を追って軽くなっているかどうかが判断の目安になります。

「噛むと痛い」と「押すと痛い」の違い

患者が感じる痛みの出方には違いがあり、そこから状態を推測できます。

  • 噛むと痛い……歯根膜の炎症でよくみられます。仮の蓋や被せ物が高く、そこだけ強く当たっている場合もあります。この場合は調整で改善します。
  • 歯ぐきを押すと痛い……根の先の周囲に炎症が及んでいる可能性があります。押した場所が特定できるなら、その情報を受診時に伝えてください。
  • 何もしなくてもズキズキする……内部の圧が高まっている状態が考えられます。安静時に痛むタイプは受診の対象です。
  • 冷たいものがしみる……治療した歯ではなく、隣の歯や別の原因のことがあります。

被せ物を入れた直後に噛むと痛い場合は、噛み合わせが少し高いだけということもよくあります。数日で慣れる場合もありますが、痛みが続くようなら調整してもらってください。放置すると、その歯に過剰な力がかかり続けることになります。

すぐに受診すべきサイン

次のような症状がある場合は、次の予約を待たずに医院へ連絡してください。

  • 頬や歯ぐきが腫れてきた
  • 発熱がある、体がだるい
  • 鎮痛薬が効かず、眠れないほど痛む
  • 日を追うごとに痛みが強くなっている
  • 仮の蓋が取れた、欠けた、外れた感じがある
  • 口が開けにくい、飲み込むときに痛む

とくに仮の蓋が取れた場合は早急な対応が必要です。そこから唾液とともに細菌が根の中に入り、それまでの消毒がやり直しになることがあります。夜間や休日で連絡がつかない場合は、その部分で強く噛まないようにし、翌日に必ず連絡してください。夜間の強い痛みへの対処は根管治療中の激痛で眠れないときの対処法、応急処置の一般的な考え方は急な歯痛で夜間救急に行く前にできる応急処置をご覧ください。

痛みがあるあいだのすごし方

治療後の数日は、次の点に気をつけると症状が長引きにくくなります。

やったほうがよいこと避けたほうがよいこと
治療した側と反対側で噛む治療した歯で硬いものを噛む
処方された薬を指示どおり飲む痛むからと患部を舌や指で触る
やわらかい食事にする飲酒・長風呂・激しい運動(血流が増えて痛みが強まりやすい)
普段どおり歯みがきを続ける(患部はやさしく)強いうがいを繰り返す
治療後の数日間に気をつけたいこと

痛みがあると患部を避けたくなりますが、歯みがき自体はやめないでください。汚れが残るとかえって炎症が長引きます。周囲はやさしく、それ以外は普段どおりに磨くのが基本です。

まとめ

根管治療後の痛みは、根の先の組織が一時的に反応して起こることが多く、数日から1週間程度で軽快していくのが一般的な経過です。判断の目安になるのは、痛みの強さそのものより「日を追って軽くなっているか」という方向性です。

腫れ・発熱・眠れないほどの痛み・仮の蓋の脱落がある場合は、次の予約を待たずに連絡してください。治療全体の流れは根管治療とは?治療の流れ・回数・費用・痛みまで徹底解説、痛みが長引く場合に考えられる原因は根管治療の失敗・再治療|症状と次の選択肢で解説しています。

よくある質問

Q
根管治療の後に痛みが出るのは失敗ですか?
A

多くの場合は失敗ではありません。器具が根の先付近まで及ぶため、その周囲の組織が一時的に炎症を起こして痛みが出ます。数日で軽快していくなら通常の経過です。ただし日を追って強くなる、腫れをともなう場合は受診してください。

Q
ズキズキする痛みは何日くらい続きますか?
A

処置当日から翌日をピークに、数日でおさまっていくことが多く、長くても1週間程度が目安です。1週間を過ぎても軽くならない、あるいは強くなる場合は、次の予約を待たずに相談してください。

Q
神経を取ったのに、なぜ痛むのですか?
A

歯の内部の神経を取り除いても、根の周囲には歯根膜という知覚のある組織が残っています。処置の刺激でこの部分が炎症を起こすと、噛んだときに響くような痛みが出ます。痛みの発生源が歯の中から歯の周りへ移ったと考えると分かりやすくなります。

Q
市販の鎮痛薬を飲んでもよいですか?
A

医院から薬が処方されている場合は、まずそちらを指示どおりに使ってください。処方がない場合に市販薬を使うことは可能ですが、用法・用量を守り、持病や飲み合わせに注意が必要です。判断に迷う場合は薬剤師や医院に確認してください。

Q
仮の蓋が取れてしまいました。どうすればよいですか?
A

できるだけ早く医院に連絡してください。開いた状態が続くと唾液とともに細菌が根の中に入り、それまでの消毒がやり直しになることがあります。連絡がつくまでは、その部分で強く噛まないようにし、食べかすが入りにくいよう注意して過ごしてください。

Q
歯ぐきを押すと痛いのですが、大丈夫でしょうか?
A

根の先の周囲に炎症が及んでいる可能性があります。処置後の一時的な反応であることも多いのですが、腫れやできものをともなう場合は受診が必要です。押して痛む場所が分かるなら、その位置を伝えると診断の助けになります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療方針を示すものではありません。症状の経過には個人差があります。気になる症状がある場合は、必ず歯科医院で相談・受診してください。

Find your dentist

歯科医院・クリニックを探す

エリアから探す