歯科医院で受けるホワイトニングのうち、その場で薬剤を塗って光を当て、施術室のなかで白くしていく方法をオフィスホワイトニングと呼びます。自宅で行うホームホワイトニングと並ぶ、代表的な選択肢です。
特徴を一言でいえば「早いが、戻るのも早い」。短期間で見た目を変えたいときに向く一方、色持ちではホームに劣ります。この記事では当日の流れ、回数、費用、持続期間、向き不向きまでを通して解説します。
- 施術は1回1時間前後。ただし1回で終わることは少なく、2〜3回かけて目標に近づける
- 費用の目安は1回1.5〜4万円。総額では3〜10万円程度になることが多い
- 白さのピークは早いが、色戻りもホームより早い
- 短期決戦なら有力。長く保ちたいならホームまたはデュアルを検討する
オフィスホワイトニングとは
高濃度の過酸化水素を含む薬剤を歯の表面に塗り、光を当てて反応を促すことで、歯の内部にある色素を分解します。歯を削らずに、もとの歯より明るくできるのが最大の特徴です。高濃度の薬剤を扱うため、歯科医師または歯科衛生士のもとでしか受けられません。
街なかのセルフホワイトニング店とは使える薬剤が違い、あちらは表面の着色を落とすところまでです。違いはセルフホワイトニングと歯科の違いにまとめています。
当日の流れ
多くの医院では、施術前にクリーニングを行います。表面に着色や歯石が付いたままだと薬剤が均一に作用しないためです。このクリーニングが料金に含まれるかどうかは医院によって違うので、事前に確認してください。
光を当てるのは何のためか
オフィスホワイトニングでは、薬剤を塗ったあとに専用の光を当てます。ここで誤解されやすいのが、光そのものが歯を白くしているわけではないという点です。
光の役割は、薬剤が色素を分解する反応を促すことにあります。つまり主役はあくまで薬剤で、光は反応を後押しする補助です。したがって「照射時間が長いほど白くなる」わけではなく、決められた時間を超えて当てても効果が上がるものではありません。
近年は光を使わないタイプの薬剤もあり、医院によって設備や手順は異なります。装置の名前より、何回・どのくらいの期間で、どこまでを目指すのかを確認するほうが実際的です。
施術前に必要な準備
すぐに施術を受けられるとは限りません。次の状態があると、先に対応が必要になります。
| 状態 | 対応 |
|---|---|
| 未処置の虫歯がある | 先に治療。薬剤がしみたり、内部に浸透するおそれがあります |
| 歯周病で歯ぐきが腫れている | 先に治療。薬剤の刺激を受けやすくなります |
| 歯石・着色が多い | 先にクリーニング。薬剤が均一に作用しません |
| 前歯に詰め物・被せ物がある | 白くならないため、作り替えを含めた計画が必要 |
「今日すぐ白くしたい」と考えて来院しても、検査と準備で初回は施術に進めないことがあります。期限がある場合は余裕をもって相談してください。
何回くらい必要か
1回で劇的に白くなることを期待すると、多くの場合がっかりします。実際には2〜3回に分けて、少しずつ明るくしていくのが一般的です。回数を重ねるほど1回あたりの変化は小さくなるため、どこで区切るかを決めておくと通いすぎを防げます。
通院間隔は1〜2週間おきが目安です。詳しい考え方は回数と通院頻度の記事をご覧ください。
費用の目安
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 1回あたり | 1.5〜4万円 | 歯の本数や薬剤で変わる |
| 総額(2〜3回) | 3〜10万円 | 医院のコース設定による |
| 事前クリーニング | 3,000〜10,000円 | 別料金のことが多い |
| タッチアップ(追加照射) | 5,000〜2万円 | 色戻り時に |
コース料金として提示されている場合、何回分が含まれるのか、クリーニングや検査は別かを確認してください。総額の考え方は費用相場の記事に整理しています。
持続期間と色戻り
効果の持続はおおむね3〜6か月が目安です。ホームホワイトニングより短いのは、短時間で急激に色素を分解するぶん、後戻りも起きやすいためと説明されます。
コーヒーや紅茶、赤ワイン、タバコの習慣がある人ほど戻りは早くなります。詳しくは持続期間と色戻りの記事、対策は長持ちさせる方法の記事をご覧ください。
メリットとデメリット
| 内容 | |
|---|---|
| メリット | 即日で変化が出る/自分で管理する手間がない/プロが状態を見ながら進める |
| デメリット | 色戻りが比較的早い/しみることがある/通院が必要/費用は1回あたり高め |
施術中や施術後にしみることがあります。もともと知覚過敏がある人は事前に伝えてください。しみるのが怖い人向けの記事も参考になります。
向いている人・向いていない人
- 向いている:結婚式や面接など期限が近い/自宅でのケアを続ける自信がない/短期間で変化を実感したい
- 向いていない:白さを長く保ちたい/通院の時間が取りにくい/知覚過敏が強い
- 受けられない場合:妊娠中・授乳中/無カタラーゼ症/未処置の虫歯や歯周病がある(先に治療)
人工物がある場合は、その部分だけ色が変わりません。人工物とホワイトニングの記事で順序を確認してください。
まとめ
オフィスホワイトニングは、短期間で白さを出したいときに最も確実な方法です。ただし1回では終わらないこと、色戻りが比較的早いことを前提に計画してください。長く保ちたい場合はホームとの併用(デュアル)も選択肢になります。全体像はホワイトニング完全ガイド、自宅で行う方法はホームホワイトニングの記事へ。相談先はエリアから歯科医院を探すから探せます。
よくある質問
- Qオフィスホワイトニングは1回でどれくらい白くなりますか?
- A
個人差がありますが、シェードで1〜3段階ほど明るくなることが多いとされます。1回で理想に届くことは少なく、2〜3回に分けるのが一般的です。
- Q痛みやしみることはありますか?
- A
施術中や直後にしみることがあります。多くは1〜2日で治まります。知覚過敏がある場合は事前に伝えると、薬剤の濃度や時間を調整してもらえることがあります。
- Q効果はどれくらい持ちますか?
- A
3〜6か月が目安です。飲食や喫煙の習慣によって前後します。定期的なタッチアップで白さを維持する方法もあります。
- Qホームホワイトニングとどちらがいいですか?
- A
短期間で結果を出したいならオフィス、長く保ちたいならホームです。両方を組み合わせるデュアルという選択肢もあります。
- Q妊娠中でも受けられますか?
- A
安全性が確立していないため、妊娠中・授乳中は避けるのが一般的です。時期をずらすことをおすすめします。
- Q施術後に気をつけることはありますか?
- A
24〜48時間は色の濃い飲食物を控えてください。この時期は歯の表面が着色しやすい状態になっています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療方針を示すものではありません。症状や不安がある場合は歯科医院で相談・受診してください。